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June 12, 2007
フラグスタート&フルトヴェングラーの『四つの最後の歌』
フラグスタートとフルトヴェングラー/フィルハーモニアによるR.シュトラウスの『四つの最後の歌』初演ライヴは、キングのLPで何度も聞いた演奏です。ただ、これ音が悪いんですよね。アセテート盤特有の針音がものすごくて、フルトヴェングラーの同時期の録音と比べてもかなり聴きづらいのです。しかもよりによって「夕映えの中で」の最後の最後のところが7小節ほど欠落してるのでした。これは興をそぐこと甚だしい。ところがこの演奏が今度(といっても発売からもう1か月ぐらい経ってますが)テスタメントから出ました。そのことは前に書いた(リンク先のコメント欄です)のですが、ようやく手に入れました。せっかくなんでコメントを書いておきます。
まずは音質。キングのLPも、そのあとに買ったチェトラのLPもどっかに行ってしまったので、直接比較はできないんですが、記憶に残っている音との比較で言うと、まあ悪くなってはいないけど、びっくりするほど良くなってるということもないなという程度でした。仮に大幅に改善されてたとしたって、これだけ聞くならやはり良いとは言えません。オケはつぶれて不鮮明ですし、針音も相当あります。このCDには、同日の演奏会で演奏されたヴァーグナーが入っている(今回初のリリース)のですが、こっちはシュトラウスに比べてだいぶ聞きやすい音なのが不思議です。これぐらいの音で残っててくれればよかったんですが。
ただ、このCDのいいところは、上に書いた「夕映えの中で」最後の欠落がないということです。キング盤はブチッと切れていきなり拍手、チェトラ盤では確か他の演奏から接ぎ木して補っていた(ものすごく不自然でした)んですが、今回は継ぎ目で突然音質が良くなることもなく、不自然さはありません(ノイズの質が若干変わっている気はしますが)。というか、仮にこれが接ぎ木だったとしても別に何の問題もないぐらい自然です。これだけでも買ってよかったです。ただ、これまで何種類か出ているCDを私は聞いてませんので、テスタメント盤が初めてなのかどうかはわかりません。
ついでながら、この録音について、ドレス・リハーサルという説と本番の録音という説と2つあるんですが、解説のマイク・アシュマン氏は「この演奏(しばしば誤ってドレスリハーサルと主張されているが)」と書いています。ただその根拠は書いてないですね。
ともあれ、結論としては、やっぱりこれは、この演奏に思い入れのある人または、フラグスタート、フルトヴェングラー、四つの最後の歌のどれかのコレクター向けだなという感じではあります。テスタメント頑張ったなという感じでもあるんですが。